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写真家 板垣真理子 の楽しい 日記 です


by afrimari
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久々更新、私のこと

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皆様、お久しぶりです、こんにちは。

やっと自分のページを更新する気持ちになりました。

久しぶりに個人的なことも書くので、このページで。Mixiからfb へ行って、ずっと「そんなこと」ばかり。でもね、今、この日本でおこっていることに我慢がならないんです。おかしいでしょ? あんなこともこんなことも。守られるべき人が守られていなくて、行っちゃいけない方向にいろいろな物事が動いて行って、本当のことを言った漫画が人の目に触れないようにされて、怖いでしょ、いいの? こんなことしてて。と思うけど、とても小さな力ではどうしようもなくて、だから、ネット上だけでもなにか言って、同じ思いの人とつながり、情報ほしい人には伝えたい、って思ってる。

でも、今日は、私のこと。

そうね、どこから話そうかな。この三月に父が他界しました。
ネット上では書かないことにしていたけど、今まで「父ネタ」として親しんでくださった方もいらしたので、ご報告。悲しいですよ、もちろん。100歳超えてほしかった、2年足らず。でも大往生って言いたいです。パパ、ありがとう。最後にそう言えたのは、良かった。
これで、終わり。夢に出てきてくれたり、それはそれで楽しいです。でも書く場所はまたあらためて。お陰で、久々に私、「書き」始めてます。そう。

それで、もちろん3月には東京に何度か通いましたけど、つい先日、先週はまた別の用事で東京へ行きました。楽しかったです。

東京へ行く前は、大人になってから初の、名古屋へ。
マイミクさんで親しくなった方と、一度神戸で会ってますけど、再会。というのも、その方と共通の「大好きな作品」アンゼルム・キーファーの作品が観たかったから。

「シベリアの女王」というので、名古屋の市立美術館が所蔵しています。
でも、それに先立ち、大阪の国立国際美術館が所蔵している、キーファーの「星空」に偶然逢えて・・・感激しました。好きだなぁ、「星空」。アンドレス・グルスキー展を観に行って、偶然、所蔵展で観たのですけど。良かった・・・

でね、名古屋の友人さんは、ギターを弾く方なので持ってきてもらって、二人でちょい、デュオってみました。でも事前準備があんまりだったので、今回は、初お手合わせくらい。今後、よろしくです。ご飯食べて、喋りに喋って、ああ、楽しかった。人はね、人の話を聞くのも楽しいけど、自分も喋れてやはり楽しいのよ、じゃなきゃ一通でしょ?

で、名古屋から東京に向かって。
目的は、六本木の新国立美術館でやっている「イメージの力」。民博の所蔵展なんです、だから待っていれば、関西に戻ってきてくれるけど、もう待ちきれなくて。行きました !

良かったです。世界の仮面展。ずぅっ~と、昔。私がまだアフリカへ行き始めた頃だから・・・1980年代の初頭、東京のサントリー美術館で、アフリカの仮面展を観たことがあった。あれも凄かった。けど、今回のも凄い・・・アフリカのみならず、オセアニア、中南米、世界の仮面です。しかも、展示方法が、地域別ではなくて、ランダムなの。

人がイメージするもの、目に見えないものを可視化する時、世界には共通したなにかがある、という発想のもと、というのは私が今勝手にここで言葉にしていますが、なにかそういう事は書いてありましたね。素晴らしいです。

アフリカ、オセアニア、は現地でずいぶん見てきましたけど・・・でも知らないものもいっぱいあって、ぶっ飛びました。おすすめです。各地回る予定なので、調べてね。
同時に、「あ、これ現地でかぶっているの、観たよね、撮ったよね」というのもかなりあって、いかに「自分がすごいもの見てきたか、撮影してきたか」というのを今まであんまり意識していなかったことにも気づき。ありがとう ! こういうのまとめてみたいです。

それと、東京、もうひとつの目的、東京都写真美術館。ここでの展示はいつもご案内いただいているけど、離れているとなかなか行けなくて。今やっている展示オープニング・レセプション、行きました。久々にお会いする方たちもいて。自分の古巣・・・まだ離れて3年だけど・・・に来たのだな、としみじみ。ずっと知っている人と会えるって素敵です。あらためて。飲みに行きました。楽しかった ! 正直言って。恵比寿で飲んだ。

恵比寿のバス・ロータリー。あの、3.11の日。ピーター・バラカンさんと、六本木で打ち合わせのために出かけた私は、それ以上進めなくなって、打ち合わせの時間も大幅に過ぎてしまって(ピーターさんは、家族としか携帯を使わないから連絡が取れなかった。かなり待っててくれたみたいだけど、結局は行っても会えないはずだった)、ここからバスに乗り・・・1時間くらいバスを待ち、5時間か6時間乗って、世田谷の家に帰ったんだった。バスの中からは、トコトコ、トコトコ、静かに、歩いて帰る人々をたくさん見た。

バス停で待っていた人から、仙台空港が水浸しになっている映像と、福島第一原発の映像を観せられて、青くなった記憶。それが、今、この私がここにいる私になっている。あのバス停の横を通った。

先日、一緒に歩いていた人たちには、そんな話はいっさいせず。
でも、ホント、飲んで楽しかったよ、ありがとう。

私は、18歳までに、12カ所で育つ、という体験を持っている。父の転勤のためだった。昔は皆、ぞろぞろついて行ったんだよね。母と、兄弟姉妹3人と、祖母と、猫と一緒に。だから、新しい土地で生きることなんかぜんぜん怖くなかった。

震災の後、ものすごく体調が悪くなって、沖縄への移住を決めた時も、ほとんど迷いはなかった。自分が移住するのと同時に、「来たい人はここ来て」という活動をすることに決めたからでもあった。
沖縄では夢中だったね。新しい、初めての土地。旅行はあるけど住むのはね。始めなければならない計画。賛同して協力してくれた人。ホント、ありがとう・・・だから寂しくはなかったよ、暑い国の人たち独特の人なつっこさもあったし。なにより、私の臍のうが、まだしっかり東京とつながっていたからね。その当時、私はfacebook はやっていなかったから、Mixiで。いろいろな人とつながっていて。

でも、いろいろなことに限界がやってきた。
実は沖縄で会社始めたのも、この収益でなんとか支援を続けられたら、という想いもあったのだけれど、とんでもなかった。会社そのものがものすごく大変になってしまって。という経緯はここではあまり話せない。まだ終わっていないから。

沖縄では、ずいぶん写真は撮った。私には珍しく、風景や自然を。美しかったんだもの。激しく変化する気候、日本離れした風土。それはそれで楽しかったし。
でも、仕事はね。本来の自分の仕事を考えるとなんとかしなくてはならなかった。

なんだか私の手記みたいになってきたね。
それで関西に移住したの、再び。本当は、沖縄で写真のギャラリーを作ろうかと思っていた。でもその難しさがわかったので、関西にと思ったの。それはこれからどうなるかわからない。この数ヵ月、ずいぶん頑張ったけど、私、気が短いのよ。すぐに反応してくれないと、嫌になるの。でも、まだまだ可能性ある・・・そんなことは置いていて。今日の話題。

先日、名古屋と東京へ行き、わかったことがある。

私は移住は楽々できる人だった。だから、危険な地域・・・今、福島の話をしている・・・にいる人は、どうぞ、出てください。そう言いたいの。でもそれがどれだけ、移住したことのない人には大きいことなのか、今やっとわかり始めている、そんな話。

沖縄にいる時、サックス奏者の梅津和時さんと、多田葉子さんが、その時やっていた「ここに来てね支援・SARA」のために演奏しに来てくれた。嬉しかったですね。その時、こんな話をした。

どこにいたって生きて行けるじゃん、「出られない」っていうのがどうしても頭ではわかっても、自分のこととしては理解するのが難しいって。私も梅津さんも「どこにいてもいい人」だったの。でも、私にとって長く、30年以上も仕事して、友達と過ごしてきた東京を離れて、3年経って、やっと、なんかわかってきた、ってそういう話し、今日はね。

寂しいね、友達と離れるっていうのは。小学生が「移住できない、友達と離れるの嫌だから」っていうのは、そこそこわかる気がしていたけど、大人だってそうなの。

ずっと私を知っててくれる人と話す安心感。嬉しさ。
そういうのって、いくつになっても否定できないんだね。

でもね、もう一度言う。危ない地域に暮らすのは、危ない。

私は関西に来て・・・実は幼い頃に過ごした神戸が懐かしくて、ここで写真の美術館つくりたくてやってきたんだけど、そして、大阪は高校生時代の2年半を過ごした懐かしい土地だけど、それでも、私を深く知っている人に会えないのはもの凄く寂しい。
最初は、すぐに友達をつくるつもりでいたけど、それは違っていた。新しい友だちは新しい友達なの。

でも、今日、気がついた。なぜか、突然ものすごく眠くなって、寝た昼寝の夢に母が登場した。別に特別な夢ではなかったけど、こうして今、ものすごい勢いで文を書いているのも、それがあったからに違いない。

私はすでに神戸で、一人、二人、と友達ができつつある。今までにはなかったタイプの友人もいる。ものすごく私のことをわかってくれる。これってすごくない? こんなに短い間に、かなり突っ込んだ話のできる友人ができてるって。ありがたいし、同じ場所にいたからって必ずしもできるわけではないでしょ?
だから、まだしばらく私はここで生きていく。

皆もそんなことができるよ、って言いたいの。

今、目の前には、目も覚めるような夜景が広がっている。良く晴れていた今日は、夕方の海がものすごくきれいだった。こんな場所を見つけることができたのも、ありがたいと思っている。
神戸は大好きな町だ。まだ友達は少ない。それがどうしっていうんだ? 当たり前でしょ?

群馬、東京、名古屋、京都、大阪、沖縄、そして、海外。私の大切な友達はあちこちに散らばっている。それだけでもありがたくない? いるっていう。(これは必ずしも、私が住んだ場所ではありません、友人が移動した場所や、戻った故郷だったりします)

同時に、生まれてずっとそこにいた人たち、がどれだけ離れがたいかやっとわかった私がいる。新しいことがわかるって、すごいことだね。でもね、決意しないとならないことはある。
沖縄でも、福島から来た人たちに会った。初めてだったんだって。自分の故郷を離れて暮らすの。あの頃はそんなことが、あまり理解できてなかったかもしれない。

でもね、始めてみたら、できたりすることもあるんだよ。
そう言いたいの。
今日は、これで終わり。

友人と、あちらから見守ってくれている両親に感謝をこめて in Kobe
by afrimari | 2014-05-18 21:56